日本では自分を薄毛だと自覚している男性が多く、年々頭皮ケアに対する意識も高まっています。しかし薄毛に対する危機感を持っていても、実際に毎日しっかりと頭皮ケアしている男性の数は意外にも少ないと言われています。
髪の毛は加齢とともに生え変わるサイクルも遅くなるものですから、若い内から頭皮ケアをしておかなければ将来抜け毛や薄毛に悩まされてしまうことになります。
今回は、普段忙しい男性でも無理なく続けられる頭皮ケアを4つご紹介します。
シャンプー前には必ずブラッシングを
男性の中には日常的に整髪料を使っている人も多いはず。こうした整髪料は大量の油分を含んでおり一度のシャンプーですべて洗い流すのは困難なため、髪にダメージを与えないためには入浴前に必ずブラシで髪を軽く梳かし、余分な整髪料をオフしておくことが必要です。
ブラッシングをすると余分な整髪料が取り除けるだけでなく、頭皮の下にある毛細血管が刺激され血液の流れが活発になります。
頭皮が凝っていたり血行不良になっていると毛穴が収縮して頭皮も固くなり、髪が抜けやすくなるリスクが高まるのでシャンプー前に軽くブラッシングする一手間を習慣づけることは、薄毛を予防する有効なテクニックなのです。
ただし、ブラシの先端が尖っているものを選ぶと頭皮が傷ついて炎症を起こしたり、毛穴の中にある毛包が傷ついて毛のう炎ができる場合もありますので、ブラシは毛が柔らかく頭皮を傷つけないものを選ぶようにしましょう。
シャンプーはただ洗うだけでなくマッサージをしながら
男性は女性に比べて短髪の人が多いため、シャンプーをするときについ手でゴシゴシと強く洗ってしまいがち。
しかし、このゴシゴシ洗いはキューティクルを傷つけて髪を弱らせ抜け毛を増やしてしまうNG行為なのです。
シャンプーの中には皮膚や埃など髪に付着した汚れを洗い流すための洗浄成分「界面活性剤」が使われていますが、界面活性剤はその強い洗浄力で頭皮に必要な油分まで洗い流してしまうという特徴があります。
シャンプーをするとき力任せにゴシゴシと地肌をこすってしまうと、油分を失ってデリケートになっている皮膚が界面活性剤の洗浄力によってさらに傷つき、毛穴にも負担をかけてしまいます。こうしたシャンプーを毎日続けているとやがて頭皮のバリア機能が低下し、将来的な薄毛のリスクを高めてしまうのです。
薄毛を予防する正しいシャンプーの仕方は、ゴシゴシと力を入れず指の腹を使って地肌をマッサージするようにもみ洗いすること。
頭皮は髪の重みで血行不良になりやすい部位でもありますから、もみ洗いをすることで髪のダメージを最小限に抑えつつ、血行を改善して髪を抜けにくくする効果が期待できます。
自然乾燥をせず必ずドライヤーで乾かす
毎日欠かさず洗髪をしてるのに髪から大量のフケが出るという経験をしたことはありませんか?
実はこのフケも薄毛を引き起こす原因の1つであり、放置しておくと抜け毛だけでなく頭皮の環境をも悪化させさまざまなトラブルを招くことがあるのです。
フケは普段からドライヤーを使わず髪を自然乾燥させている男性ほど出来やすいと言われ、フケの量が多いとやがて頭皮にフケが詰まり、雑菌が繁殖して髪を根本から弱らせていきます。
髪の短い男性はシャンプー後ドライヤーを使わずタイルドライだけで済ませてしまいがちですが、薄毛を防ぎたいのならば必ずドライヤーを使って髪を乾かすことをおすすめします。
髪がしっかり生えていても育毛剤を使う
育毛剤といえば「髪の毛が薄くなった男性が使うもの」という印象が強いと思いますが、実際に薄毛になってから育毛剤を使用しても思ったような効果が得られない場合があります。
育毛剤に使われているミノキシジルは毛母細胞に刺激を与えて髪の成長を促す働きがあり、加齢や不規則な生活習慣などの影響で衰えたヘアサイクルを早める効果を持っていると言われます。しかし、薄毛になって毛包が衰えた状態ではミノキシジルの効果が出にくい場合があり、毛の成長に長い時間がかかってしまうこともあります。
つまり、ヘアサイクルを正常な状態に戻し健康な髪の毛の成長を促すのならば、薄毛になる前から日常的に育毛剤を使用していた方が良いのです。
20〜30代から育毛剤を使用することは将来的な薄毛の予防になりますから、まだ薄毛の心配はないと思っていても5年後、10年後のために若年から育毛剤でのヘアケアをしておくとより安心です。
薄毛対策をするタイミングは早ければ早いほど効果が高まります。自分は髪がたくさん生えているから大丈夫と思っていても、外因的・内因的な理由でいつ薄毛になるとも限らないので、正しい頭皮ケアを行い髪を健康な状態に保っておいた方が安心です。
今回ご紹介した4つの頭皮ケアはいずれもすぐに始められるものばかりなので、将来薄毛に悩まされないためにも、毎日の生活の中に取り入れ無理のない範囲で実践してみてくださいね。